皆さんは、遠距離介護が周囲に理解してもらえずに、
傷ついた経験はありませんか?
今回は、私の遠距離介護が、
まさに”どん底、崖っぷち”だった頃の、
思い出話を書きたいと思います。
ワガママ勝手で頑固な父に振り回されて、
ココロも身体もクタクタに疲れ、
自分の人生をかけたギリギリの瀬戸際。
遠距離介護の泥沼に溺れ掛けていた時、
叔母に言われた言葉で、
さらに傷ついてしまいました。
その日は、叔母に電話をかけ、近況報告をしていました。
定期的に電話をすることで、
親戚関係を円滑にしておきたいという、
半ば義務のような電話です。
そして、
「いざという時には少しは助けてもらえるのかなぁ?」いう、
叔母への期待もあったのかもしれません。
その日は、近況報告の後に、
おもわず愚痴をこぼしてしまいました。
私にしてみれば、ただ現状を聞いてもらい、
「大変だね」と共感してもらいたかっただけ。
だけど、
受話器から返ってきた言葉は、
「アンタねー。
何を大変なんて甘いコト言ってんのよ!
たまに帰って、二、三日いるだけでしょうよ!
介護っていうのはね、
毎日オムツを替えたりご飯を食べさせたりする事を言うのよ。
あんたが毎日オムツ替えてるわけじゃないでしょうが!
たまに帰省して、親の顔見て、あとはたまに電話するくらいでしょうが!
そんなのを(遠距離介護を)、介護とは言わないのよ!」
でした。
思わず絶句。
(遠距離介護は介護ではない・・・そんなふうに思わているのか・・・・)
思わぬ返り討ちにあい、動揺しながらも、
「うん、そうだよね。そうだよね・・・・」
と、私。
(やっぱり愚痴なんて言うんじゃなかった・・・)
そこからは、
「そんなに大変なら、島に帰ればいいじゃない!
看護師なんだし、仕事はあるでしょうよ。
家だったあるんだし。アンタ独身なんだし。
なんで帰ってこないのよ!」
「Uターンするべき!!」
の猛烈アタックにあいました。
返したのは、
『うん・・・。Uターンはちょっと難しいかな・・・』
と、だけ。
その他はもちろん、無抵抗。
反論はしません。
反論すると、余計に厄介だし、
今だって、現状で手一杯なのに、
叔母との喧嘩のために、無駄なエネルギーなんて、
イチミリたりとも使いたくなかったのです。
ここで反論して
「生意気な姪」になれば、
さらに窮地に陥る事になってしまします。
遠距離介護のゴールテープを切るには、
親戚の中で孤立するわけにはいかないのです。
怒りと悲しみを抑えて、
とりあえず、平静をよそおい、
「いつもいろいろ心配してくれて、ありがとう」
と
話に区切りをつけました。
電話はその後も延々1時間続き、
叔母の自慢話をひたすらきくハメに・・・・。
その昔、叔母が姑の在宅介護をやり遂げた話と、
今現在のリア充でハッピーな自慢話です。
ガマン、ガマン、忍耐、忍耐・・・。
「うん、うん、そうなんだー。すごいねー。楽しそうだねー。」
ひたすら叔母の自慢話が終わるのを待ちます。
愚痴なんていうんじゃなかった・・・・。
無駄な時間を消耗してしまった・・・・。
それ以降は、
叔母に現状報告の電話はするけれど、
ココロの中身は一切言わなくなりました。
もちろん、親戚もいろいろで、
実親のように心から慕う叔父や叔母もいます。
でも、
たまに、こんな目にあうと、
非常に傷ついて、孤独な気持ちになってしまうのです。
「どうせ、わかってもらえない。」
「誰も助けてくれない」
と、マイナスイメージを強めてしますます。
この叔母だって、
おそらく、自分は正しいと思っていて、
「姪のために正しい事を言ってやった!
私が諭してやらねば!」
と思っていたのかもしれませんね。
おそらく、悪気はないのです。
この叔母を含め、
”遠距離介護を抱える息子娘の悩みが社会に理解されにくい”
そのことが問題なのです。
”親孝行”の美徳に比べたら、息子娘の人生なんて価値がないのでしょうか?
親の年代の一部の人には、今もそうなのかもしれまん。
一方、職場ではどうか。
介護休業を申し出た時、
上司の反応は、こんな感じでした。
「介護保険で解決するんじゃないの?」
「さっさと施設に入れちゃえよ」
「で、いったい、いつ戻ってこれるの?」
↑
もちろん、全部事実です!(笑)
言葉もそのまんま(笑)
(介護休業の話はまた別の機会に書こうと思います)
あの日からもう10年近く経ちますが、
遠距離介護を抱える息子娘の抱える悩みが、
社会に理解されにくい現状は、
ちっとも変わってないように思います。
でも、大丈夫!!
それならそれで、仕方がない。
マイナスに引きずられていては前に進めません。
私は、こうやって、前に進みました。
・気持ちを理解してくれそうな場所に聴いてもらい
(親友たちよ!ありがとう!o(^▽^)o)
お願いできそうな場所を探して、お願いできそうなコトだけをお願いする。
(お願いできそうなコトだけってとこが特に大事!)
遠距離介護だって立派な介護だ!絶対にくじけない!
と自分のココロに宣言する!!
です。
理解のない周囲の言葉には、そりゃあ傷つきます。
でも、傷ついてる暇はないのです。
だって、ゴールはまだ先にあるのですから!
大丈夫!なんとかなります!
ちえさん