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ケアマネ研修で感じる、医療と介護の感覚の違いって?

看護師の私は、
どうやら医療の視点からなかなか離れられない。

いいとか悪いとかではなく、
医療畑で育ったのだから、仕方ない。
ものの見方のくせみたいなものだ。

先日はケアマネ研修で終日カンヅメだった。
グループワークで、架空の事例についてケアプランを考える。

教科書に印刷されたケアプランが、
なんとなく居心地が悪い。

何事例やっても、なんだかムズムズする。

「目標が◯◯って、、、、?? 今は、△△すべきなんじゃない??」

とか、

「◯◯の管理を徹底した方が良いのでは?」

などと、

ついつい、
病気や症状にフォーカスして、
治療、改善、軽減、効率化
を、求めてしまう。

看護師として、知らぬ間に染み付いた考え方のクセだ。

研修の最終日。
モヤモヤしたまま迎えたグループワーク。

要介護者本人、家族、医師、看護師、
それぞれの役に分かれて模擬の担当者会議をしていると、

要介護者役の参加者からひと言、

『この会議、私の事を話しあってるの?
なんだか、私の事って感じがしない・・・・・。

なるほど、確かにー!!!!((((;゚Д゚)))))))

そこで改めて気がつく。

要介護者本人にとっての目標とは、

”誤嚥をしない”

ではなく、

”美味しいうなぎを食べられるようになる”

なのかもしれない。

喜びとは、
”1日でも長く生き延びる事”ではなく、
”1日でも多く幸せに過ごす事”
なのだ。

介護におけるケアプランは、
そうした本人の
『◯◯ができるようになりたい』
視点で書くのが決まりだ。

「美味しいうなぎが食べられるようになる」

それこそが、
本人が叶えたい目標であり喜びだから。

そのために、
誤嚥をしない対策を考え、
リハビリをする。

医療と介護、保険外サービスが連携する。

ケアプランをパッと眺めたとき、
一番の目標に
”うなぎ”と書いてあると、

医療畑(治療計画・看護計画)で育った私は、
『うなぎもいいけど・・・・・。呼吸状態の改善が先なんじゃないかな?』
などと思ってしまい、
ちょっとした違和感を感じがちだけど、

介護のケアプランならば、
目標は『うなぎ』であるほうが、
本人にとってはイキイキとした「自分らしい」目標になる。

・どんな風になれたら、ご本人にとっては幸せなんでしょうか?
・目標は、ご本人のコトバで書いてください

研修の間、指導者に繰り返し言われていたのは、そのためだ。

一方、ケアプランの書き方が、
医療スタッフと介護スタッフ間に誤解を生んでいるのではないか?
という気もする。

医療の視点からケアプランの目標を眺めると、
まるで幼稚で素人っぽいような印象を与えてしまう場合もある。

でも、そうではない。

ケアプランは、
要介護者本人と家族を中心にした、
『こんな風に支援していきますね』
という手紙だ。

本人の叶えたい目標を掲げ、
意欲をひきだし、自立に向けたを支援する。
だから、目標は『うなぎ』で正しい。

『ケアマネは、医療の視点が足りない』
と批判されることも多いけれど、
一つには、
このようなケアプランの書き方にも由来するのではないかと思う。
医療の視点が足りないのではなく、
医療視点の書き方ではないからだ。

でも、介護はこれが正しいのだと思う。

私が要介護者だったら、
「美味しいうなぎが食べられるように頑張りましょうね!」
と書いてあったほうが、やる気が湧く。

医療と介護。
お互いの専門性の違いをよく知って、
協働し、尊重し合えるといいなと思う。

ケアマネ研修で得たものは、
結局、コレに尽きる。

そういえば、
遠距離介護17年間の間に、
両親のために立ててもらったケアプラン。

どんな事が書いてあったっけ??

チラッとみただけで、
確認欄にササっとサインして終わった気がする!(`・ω・´)

大切にとっておけば良かったな、、、。

さて、
私は、介護士さんリスペクトが止まらない。

両親の介護で、素晴らしい介護士さんに恵まれたおかげだ。
そんな、エピソードもお伝えしていきたい。

お楽しみに!

Chie

遠距離介護のケアミーツ
http://care-meets.com

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ちえさん
遠距離介護のケアミーツ代表