一昨日と昨日(8/4-5)は、
『全国介護福祉総合フェスティバルin横浜』
に参加させていただきました。
(あ・・・もちろん聴講者としてです)
そこで、私が感じたのは、介護サービスの多様化です。
このフェスティバルは、年一回開催で、
今年で2回目だそうです。
(第1回は大阪開催)
地元横浜での開催なので、
「これはチャンス!」
と張り切って参加してみました。
会場のすぐ前は海(山下公園)でした!
初日はちょっと薄曇り。
今回のフィスティバルのテーマは、
「地域社会における新たな介護文化の創造・発展を求めて
ー今こそ必要な世代間の相互理解と融合ー」
です。
うーむ。
テーマだけみると、眠くなりそうですね。
でも、実際には
なかなか興味深く、面白いお話を沢山聞くことができました!
(なので、セミナーの間、一度も居眠りしてません!笑)
秋川リサさんの介護体験談あり、
(認知症のお母様の介護経験から、”頑張りすぎない介護”のお話でした)
はたまた、
「介護保険制度の話」あり、
「VR認知症体験会」あり、
(もちろん、体験してきました!また改めてご報告します!)
介護施設の代表者による座談会あり、
なかなかバラエティに富んだ内容でした。
二日間、じっと聴講しつづけて、私が感じたのは、
「介護サービスの多様化」です。
「えっ?二日もかけて、これだけ?」って、
思われましたか?
なんとも、大雑把な感想ですみません・・・(汗)
でも、ほんとうにそうなんです。
ここで、
開催テーマをあらためて見てみると、
”新たな介護文化の創造・発展”でした・・・。
確かに、新たに創造され、発展を続けてる感じです。
多様化と書きましたが、
介護保険制度の中で提供されている
介護サービスだけでも
大きくわけて、24種類。
そもそも、元から、こんなに多いんですよ!
都道府県が指定監督する、
居宅サービス(訪問サービスと通所サービス)12種類
施設サービス 3種類
市町村が指定監督する、
地域密着型サービス 9種類
ここまでで24種類。
さらに、要支援1と2は、
介護予防サービスに分類されますし、
要介護であっても、
介護度に応じて使えたり使えなかったり。
これに、
自治体独自のサービスや、
自費の保険外サービスも加わりますから、
ある程度知識がないと、
「なにがなんだかわからなくなる!」と、
皆さんがいうのもうなずけます。
さて、
ただでさえこんなに沢山の種類が存在する介護サービス。
その同じカテゴリー、同じくくりのサービスでも、
運営事業者の考え方やコンセプトで、
大分雰囲気が違ってきます。
同じ料金の同じカテゴリーのサービスでも、
サービスを提供する事業所の考え方によって、
かなり違いがでてくるのです。
ほんの一例ですが、
特別養護老人ホームの運営者は、
「(排泄物などの)臭いのない施設、清潔で安全であることへの努力」
について語り、
別の演者さんは、
昔からある宅老所(今でいうデイサービスのモデル?)が、
最も高齢者に適している施設だと熱く語っておられました。
古い民家などを安く借りてで運営される小規模デイサービスの
”コタツでゴロゴロ”
や
”モノや衣類で生活感あふれるごちゃごちゃ感”こそが、
高齢者にとって居心地がいい環境だ、
というのです。
それは、いままで生活してきた高齢者の暮らしぶりが、
そのまま継続できるからだそうです。
この演者さんが言うには、
特別養護老人ホームは、
”高齢者の普段の暮らしから隔絶されている場所”
であって、
高齢者にとっては”最悪”なんだそうです。
真逆の考え方の運営者からみると、
”モノがゴチャゴチャしている”環境は、
転倒リスクや、効率的な介護ができない・・・・・etc
となるでしょうね・・・。
また、
センサーによる見守り(監視?)で、
「高齢者が玄関から出ようとしても、鍵が絶対に開きません!」が
セールスポイントの事業者もいれば、
グループホームでありながら、
「玄関の鍵は解放している」
「高齢者を閉じ込めない」
それを、信念としている運営者もいます。
「出て行ってしまったら、何度でも探しに行く」
そうです。
はたまた、
現在のトレンドは、
「拠点型サ高住」
なんだそうです。
デイサービスや小規模多機能型居宅介護
と、
サービス付高齢者住宅を、
同じ建物内につくり、
「昼間の居場所や介護」と「住居」
を一体的に提供するというものです。
まさに、介護保険とサ高住のハイブリッド型!!
そもそも小規模多機能型居宅介護には、
ショートステイという”お泊まり機能”
があるのだけれど、
それはあくまでも”ショートステイ”であって、
住居ではないから、
このハイブリッドな”拠点型サ高住”がトレンドなんだそうです。
こうなってくると、
有料老人ホームとどこが違うんだろう??となり、
本当にわけがわからなくなりそうですね。
しかも、
介護保険は、厚労省の管轄であり、
サ高住は国土交通省の管轄です。
ほんとうに様々です。
様々なのですが、
それぞれの運営者は、
信念をもって一生懸命介護サービスを展開しています。
どれが良くて、どれが悪いもありません。
正解であるかどうかは、
どのサービスを選んでいくか、
高齢者本人にとって、
どれがもっともしっくりと馴染むのか
にあるんだと思います。
良い悪いではなく、
本人にマッチしているかどうか。
また、
どんどん多様化して、選択肢が膨大になればなるほど、
サービスを選ぶ家族の、情報収集の負担と、
決定にかかる心理的負担と不安は増えていきます。
サービス内容だけではなく、
”費用”という、
切実な条件も同時に考えていくことになるので、
サービスを選ぶのは本当に大変です。
それでも、
私は、このフィスティバルに参加させていただいて、
むしろ、ポジティブな気持ちになりました。
「介護サービスの多様化」
が起きているのは、
利用者のニーズに耳を傾け、
それに応えようと日々努力し続ける介護事業者の熱い思いが
具体化した結果だ、と、
登壇者の言葉を聞いていて、
わたしはそんな風に思いました。
みんな、本気で介護サービスをよりよくしていこうと
取り組んでいるのです。
そして、
そもそも、社会のためにならないような、
善意のないサービスは、
社会から淘汰されいき、
本当に必要なサービスが残っていくはずです。
だから、きっと大丈夫!
さてさて、
そうは言っても、
こんなに沢山あるサービスの中から、
どうやって、
親にとって、自分にとっての
”正解”
にたどり着けばいいのでしょう?
遠距離介護者は、
ちょくちょく見学に行く事も難しいですし、
頭の痛い問題ですね。
遠距離介護の子世帯家族をサポートする私自身が、
もっともっと勉強していかないと!
そして、遠距離介護の家族にとって、
便利な情報を提供できるようにしたい!
と思いを新たにした二日間でしたo(^▽^)o
二日目終了後、山下公園をお散歩!
綺麗な青空と海が眩しかったです。
島育ちのせいか、海をみるとホッとしますo(^▽^)o
Chie