回想録

逢いに行けなかった母の日

今日は母の日。

遠距離介護をしていて辛いのは、
イベント事があるからといって、
その度に親に逢いに行けないことです。

母の日、父の日、敬老の日、クリスマス、お正月。。。。
年間を通じてのイベントの度に、
逢いに行ってあげられない切なさと、
どうしても感じてしまう罪悪感。

ひとたび、
親が体調を崩したり、
入院したりとなると
東京から駆けつけなくてはなりません。

そう思うと、
イベントの度に帰省する余裕などないのです。

帰省にかけるお金も、
残された有給休暇も、

無限にあるわけではないので、
残りを計算しながら、
帰省の計画をたてるしかないのです。

母のグループホームからは、
イベントのたびにお知らせが届いていました。

『○月○日、夏祭り会を開きます。
ご家族様のご参加をお待ちしております』

毎回
「不参加」
に○印をして返送。

子供や孫に囲まれて、
嬉しそうな入居者さんが多い中で、
ひとりぼっちの私の母。

想像すると、切なくて悲しくなりました。

でも、どうすることもできなかったのです。

せめて、
電話をして声を聞いたり、
イベントにあわせて、
新しい服や花を送っておいたり・・・。
それが精一杯。

イベントの度に
母を寂しがらせているのではという、
胸が締め付けられるような切なさは、
今でもはっきりと思い出されます。

施設の方が、
ご親切で郵送してくださるイベントのお誘い。

楽しいイベントを開いてくださって、
いつも母を大事にしてくださって、
心から感謝していました。
本当に優しいスタッフさんたち。

だからこそ、
そこに逢いに行けない現実が
辛かった。

そんな、遠距離介護の思い出です。

ABOUT ME
ちえさん
遠距離介護のケアミーツ代表